AppleはちっともCoolじゃない。

知的デザイン企業の成功事例として必ず挙げられるApple社ですが、見方によってはデジタルポータブルミュージックデバイスを大量生産して地球と人間をだめにしているダメ企業です。多少の地球資源を犠牲にするならば何かしら人類の福祉に貢献するものであればとはおもいますが、彼らをプロミネントにしているのはパーソナルミュージックデバイスで、言っちゃ悪いですがこんな短時間の孤独の埋め合わせおもちゃは無きゃ無くてもいいものです。それどころか、時々火を噴いたりするようですし、自動車運転中に操作するドライバーが人身事故を起こしたりしているようです。私の娘もだいぶ前iPodしたまま猛スピードで信号無視する自転車の若者に外苑西通りで惹かれそうになりました。神宮前二丁目の東郷神社の側道をヘッドホンステレオをかけたまま信号無視してわたる歩行者はよくタクシーに轢かれそうになってます。クラクション聞こえないんですよね。せいぜい少しの間の孤独を埋め合わせるための道具で、一生続く悲劇を生むことさえあるのです。

Apple社の”Cool"さはAnnie Leonardの”The Story of Stuff”で説明されている”Consumption”のもっとも成功した事例ということでしょう。このビデオはもう400万回以上プレーされた”大ヒット"ビデオのようです。このビデオは直接Appleに言及しているわけではありませんが、ビデオの冒頭に最新型iPodをもったAnnieさんが登場してそれをぽいっとするところから始まります。とてもよくできたビデオでそれこそApple社の作る”Cool”なCMであるかのトーンでできているところがさらに皮肉的でもあります。

まぁ、彼女はApple社だけを批判しているわけでもないですし、私もApple社の製品のユーザーでもありますから顔を真っ赤にして怒っているわけでもありませんが、ちょっとまえから知的デザイン企業のビジネス的な側面だけを取りあえげて賛美する風潮があったので、少しは斜めに見てみてもよいかなと。

“The Story of Stuff”の日本語字幕版照井里江子さんの主催する”インディサテライト"で見ることができます。

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