U.F.O

最近のYouTubeでの流行はインド音楽とピンクレディー。やはり娘には「UFO」が一番人気です。
UFOは日清焼きそばU.F.Oが発売開始した翌年末にリリースしたピンクレディーの最大のヒット曲ですが、どんな経緯で一年後のCFに使われるようになったのかは不明。’76〜’78はピンクレディーが最も売れていた期間なのでスケジュールが合わなかっただけなのか、それとも焼きそばU.F.Oの一年後のてこ入れなのかはわかりません。
ただ一ついえるのはやはりいまでも強烈に脳裏に残っていて、今の若い人たちはわかりませんが、焼きそばU.F.OのCMと言えばピンクレディーなんではないでしょうか。

作詞の阿久悠さんはもともと広告代理店「宣弘社」出身で、大衆の求めるものを先にとらえる事に長ける独特の表現と視点を持った昭和の巨人の一人と言えるでしょう。萩本欽一が司会をして数々のスター歌手を輩出した「スター誕生!」は企画から関わっていたらしいので、広告業界と近い位置で流行歌を作っていって、しかも歌手を「CM媒体」としてどうにか機能させるようにいつも考えいたのではないかと邪推します。それは阿久悠さんとしても面白い試みで興味があっただろうし、広告代理店がわからの強い要望だったからなのかもしれません。

インターネットの時代になって「スター歌手」をまとめて目にする機会はだいぶ減ってきています。新たなCM媒体としてのミュージシャンをデビューさせる機会は大幅に減ってきていると思います。しかも、CM媒体という企業論理全面のトーンは、音楽コアファン層から明らかに受け入られないので、「広告マナー」が非常に難しくなってきているのではないでしょうか。そういった意味では絶対正義的なテーマ、例えば「エコ」であるとか「アフリカを救う」というものがCM媒体としての音楽家と広告代理店を結ぶブリッジとしてとても重要になってきているんだと思います。企業の新製品は沢山売るために「エコ」で無ければ行けないし、ボルネオ島の森林を守るようなものでは無くてはいけなくなってきているんですね。

私としてはこのような状況に少し違和感を感じていますが、大量生産大量消費産業はその流れを止める事はできないんですよね、きっと。

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