流通業は最終的には自己を否定する


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Originally uploaded by EduardoZ

スーパーマーケットに携わる人たちとしばらくお仕事をしてきましたが、流通業というのは最適化システムであり、そのシステム自体の効率化を追求する「道」であって、「ビジネス」では無いような気がしています。つまり、目的が最適化、効率化である以上、利益の極大化という事業体の目的の1つの側面と矛盾している訳です。なぜならばたらふく儲かっているということはそれ自体全体最適の観点で見ると大いなる無駄なのです。
もちろんそこに知的所有権が適用されるような科学的発明があり、他者が追随できない仕組みがあればそれも可能でしょう。ウォルマートの巨大なDWHとジャストインタイム流通センターはその一つなのかもしれませんが、セブンイレブンの「のれん」システムはどうなんでしょうか。小売店鋪があのマージンで最適化させられてどうにか生きているのに、セブンイレブンだけが利益を極大化していい、というのは全体効率化から見るとあり得ないような気がしています。
特にエコ、共生とか叫ばれる時代に合っては流通は経済合理性だけではない地球合理性までが求められて行くので「ビジネス」としては大変難しい時代になって行っているのではないでしょうか。
けれども、考え方を変えると流通業は”みんなの幸せ”をどのように実現するかを追求する、という観点では大変意義有る仕事だと思います。地球合理性を考えるならば、「いかにして効率的に運ぶか」だけではなくて「いかにして運ばないで済むか」まで考える必要があるのです。そこには単純なシステムの構築だけではなく、消費者を含めた知識啓蒙やライフスタイルの提案までが含まれていると思います。
我々はセールスプロモーションを通じてその分野を手助け出来ればいいのかな、と思いいろいろ考えています。
by hdknr.com

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