ノート PC のバッテリの話

ノート PC で使っているうちに気になるのはバッテリの劣化。今年買った機種はいいとして自宅にある数台の Thinkpad のバッテリが気になるので調べてみました。

Thinkpad T42

T42 は Windows XP。プロバイダのメールやら自宅サーバのメールの吸い出しを行っているので稼働時間が長い。常時起動と言ってもいいくらい。というのもプロバイダのメールボックスが 1000 通または 100MB までしか許されていないため。超過するとメールを受け取れずバウンスします。オプション料金払えばこの制限回避されるのですが、無料メールサービスでもこんな制限ない昨今なので支払うのは癪です。使わなければいいのだけど、無料メールサービスだと登録できないサービスなどもあるので使わないわけにはいかず。SPAM がばんばんくるので 1000 通なんてあっという間に超過します。どこかに登録した情報が漏れたんだろうな、と思うのだけどどこだかは不明。あと一時期ウェブ上にアドレス晒したことがあるのでクロールされたかもしれない。ちなみに SPAM フィルタサービスがあるのですが、それも有料。プロバイダもそこらへんでないとお金を発生させられないのでしょうね。ということでメール吸い出しのためにほぼ常時起動です。

話が逸れましたが T42 のバッテリの仕様。「定格容量」がこのバッテリの最大容量です。

fullcapacity
fullcapacity posted by (C)noten

続いて現在のバッテリ。「満充電容量」が現在のバッテリの最大容量になります。定格の半分以下ですね。かなり劣化しています。

state
state posted by (C)noten

Thinkpad にはバッテリリフレッシュのアプリケーションがあるので、それでリフレッシュした結果でこの値です。中身のセルを交換したほうが手間もかからないのでよいでしょうね。

Thinkpad X40

こちらは Linux が入っています。ディストリビューションは OpenSUSE 11.1 です。

「design capacity」が定格容量で、「last full capacity」が現在の最大容量です。こちらも半分以下です。

~> cat /proc/acpi/battery/BAT0/info
present: yes
design capacity: 27360 mWh
last full capacity: 9370 mWh
battery technology: rechargeable
design voltage: 14400 mV
design capacity warning: 1368 mWh
design capacity low: 273 mWh
capacity granularity 1: 1 mWh
capacity granularity 2: 1 mWh
model number: IBM-92P0998
serial number: 635
battery type: LION
OEM info: SANYO

Windows だと使用開始日が出ますが、Linux だと出ない模様(kernel config 次第かも?)。

Windows にはあったバッテリリフレッシュアプリケーションは Linux にはないので、別の手段でリフレッシュしました。フル充電→SpeedStep 無効にして完全放電→バッテリ外して熱冷まし→フル充電の繰り返しです。

3回ほどやると容量が増えました。

~> cat /proc/acpi/battery/BAT0/info
present: yes
design capacity: 27360 mWh
last full capacity: 11050 mWh
battery technology: rechargeable
design voltage: 14400 mV
design capacity warning: 1368 mWh
design capacity low: 273 mWh
capacity granularity 1: 1 mWh
capacity granularity 2: 1 mWh
model number: IBM-92P0998
serial number: 635
battery type: LION
OEM info: SANYO

それでも半分以下です。更に繰り返せば増えるのでしょうが、手間かかるしその間使えないし、ということになるので集中的にやるよりは定期的にやればいいのかな。

Thinkpad X41

こちらも Linux でディストリビューションは Ubuntu 9.04。とはいえ HDD はなくて USB メモリに OS 入れてますので、OS が何というのはあまり関係ありません。

こちらの容量は約半分。

$ cat /proc/acpi/battery/BAT0/info
present: yes
design capacity: 64800 mWh
last full capacity: 35280 mWh
battery technology: rechargeable
design voltage: 14400 mV
design capacity warning: 3240 mWh
design capacity low: 648 mWh
capacity granularity 1: 1 mWh
capacity granularity 2: 1 mWh
model number: IBM-92P1080
serial number: 220
battery type: LION
OEM info: SANYO

半分はあるけどリフレッシュしておくか、ということで X40 と同じ手段でリフレッシュしたのですが驚きの結果に。

$ cat /proc/acpi/battery/BAT0/info
present: yes
design capacity: 64800 mWh
last full capacity: 32210 mWh
battery technology: rechargeable
design voltage: 14400 mV
design capacity warning: 3240 mWh
design capacity low: 648 mWh
capacity granularity 1: 1 mWh
capacity granularity 2: 1 mWh
model number: IBM-92P1080
serial number: 220
battery type: LION
OEM info: SANYO

約 3000 mWh ほど容量が減りました。なんということだ。

まとめ

というように素人が下手にリフレッシュしようとするとバッテリの容量が減ったりするので、素直にお金出してリフレッシュサービスに出した方がよいでしょうね。

最後に参考までに次のリンクを貼ります。Thinkpad と書いてありますが、ノート PC ならば参考になると思います。ほぼ据え置き利用でも常時フル充電はバッテリによくないようです。

ThinkPad のバッテリーを長持ちさせる方法について

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